建て子、家を買う。~HEY!ヘイ!塀編③~ ◆共有塀の問題って何?

狭小住宅

*前回のつづき
塀の話し合いと費用負担が決まったところ。

こんにちは、建て子です。
今回は塀の解体と新設が白紙に戻った話です。

塀の話は一旦終わり、和やかに世間話をしていた建て子とAさん。
家族の話になり、話題はお互いの子どもの話へ。

Aさん:「うちも息子と一緒に住んでるんだけど、私が死んだら一人暮らしにこの家は広すぎるから売っちゃうんじゃないかしら~」

ここで2つ目の認識違いが発覚。

む、息子!!!一人暮らしじゃなかったの?( ゚Д゚)
10年隣りに住んでだけど、息子さん2.3回しか見かけたことない。その時は、実家の様子を見にたまに来てるのかな?と思ってた建て子。まさか同居してるとは!!

建て子「息子さんと住んでるんですか?いつもAさんしか見ないから、てっきり一人暮らしかと思ってました。」

Aさん:「息子は仕事柄たまーにしか帰ってこないのよね~」

これは、Aさんの一存で塀をどうこうできる問題ではないんじゃないか?
お金がかかることだし、息子さんとも合意が取れてないと後からトラブルにならない?
そもそも家の名義誰?Aさん?息子さん?まさか共有名義だったり?
売却するかも~って言ってるけど、所有者変わったらまたいつか塀問題起きそうだよね?
うちは建替えたら30年は住むつもりだけど、10年もしたらお隣さんいない可能性あるってこと?
そしたら将来次の世代(建て子の子どもたち)が補修やら解体やらの面倒くさい交渉事を隣人とまたしなきゃならんよね?
数年後に売却前提の家との境界にわざわざ今!共有で我が家と塀を建てる意味ってある?

建て子:「塀の解体して息子さん反対とかされません?大丈夫ですか?」

Aさん:「大丈夫よ~!息子もイヤだなんて言わないわよ~。あ、そうだ。やっぱり新しい塀については私よく分からないから息子と相談して決めてくれる?来週帰ってくるみたいなんだけど。」

建て子:「そうですね、それは息子さんと決めた方が良さそうですね。でも、塀の解体はどうしますか?うちの解体業者さんは来週までしかいないので、ついでに解体を頼むのでしたら今週中に決めてもらわないと帰っちゃいます。そしたらAさんご自身でどこかの解体業者さん探して依頼することになりますけど。」

Aさん:「探すの面倒だからお宅のとこでいいわ。解体はして欲しいからお願いね。」

建て子:「本当に解体をうちの工務店経由で依頼していいんですね?大丈夫ですか?」

Aさん:「はいはい、大丈夫です。あと、このゴミ箱(コンクリートで作られた箱形のもの)も要らないからついでに持っていってくれないかしら?」

どんどん要求してくるな、この人( ゚Д゚)・・・(心の声)

建て子:「・・・工務店さんに聞いてみますね。では、見積書が出来たらまた伺います~」

こうしてお隣さんの”古い塀を壊したい”という強い希望もあり工務店さんに連絡する建て子。
後日、正式な見積書を持ってAさん宅に伺うとのこと。
心配なので建て子も一緒に行くことにしました。
この日も、本当に解体していいのかの念押し。「解体していい」と変わらないAさん。
見積書を渡し、工事の施工範囲について工務店さんと擦り合わせすることに。
すると、

Aさん:「私よく分からないから、お宅のいいようにやってちょうだい~」

(建て子と工務店さん、顔を見合わせ困惑)

建て子:「・・・いや、それはできないです。この塀はAさんの所有物なので、私が工務店さんと話し合って工事の範囲を指定してどうこうっていうのはできないんですよ。Aさんに直接指定してもらわないと。」

自分ちの工事の施工範囲や方法まで建て子任せにしようとするAさん(-“-)

建て子の言葉にようやく家の中から出てきて塀を見ながら施工範囲を工務店さんと確認し合うAさん。

家に帰ってから今までの一連のやり取りを振り返る建て子。
やっぱり解体も息子さんに一応聞いた方が良いんじゃないのか?

・・・・・・・色々考えすぎて疲れてくる。

・・・なんかもう面倒くさくなってきた(-“-)
なんで建て子があれこれ仲介してやる感じになってるの?工務店さんに連絡したり、Aさん宅に何回も説明しに行ったり、伝書鳩みたいに動いてるの私!塀どうにかしたいのAさんだよね?言うだけ言って面倒くさいこと丸投げかい!!!最初から共有塀ならまだしも、完全にうちの塀じゃないし!!息子いるなら息子にどうにかしてもらってよ・・・

だんだんそんな気持ちになり、嫌気がさしてきた。
共有塀だけはやめた方が良い、と世間から言われてる意味を身をもって実感した建て子。

決めた。共有塀にはしない。作るなら自分の敷地内に作ろう。


後日、運よく解体工事予定日の数日前に帰ってきた息子さんと話し合いができることに。

【建て子が伝えた事】

・共有塀ではなく、必要な方がお互いの敷地にそれぞれ建てた方が後々トラブルが少ないのでそうしたい。

・予算の関係もあり我が家は自分の敷地内に塀をすぐに建てれないかもしれない。
新居に住んでみて塀が必要なければ作らないかもしれない。
解体してしまうとAさん宅が新設しない限り、塀のない状態がしばらく続くと思う。

・我が家からはAさん宅が目線の高さで見えないように窓や玄関の位置を設計したので、解体してもお互い気にならないとは思う。
どうしても気になるのであれはAさん宅で塀を新設ください。

 

結果・・・・・

 

 

 

息子さん:「塀はそのままにします。」

 

やっぱり。。。せめて解体だけはして欲しかったなぁ(*_*)危ないし。
でもAさんの言うままに進めなくて本当に良かった。

今はお隣さんとの関係が良好でも、所有者が変わり、代が変わり、その時の懐具合なんかも変わると将来どうなるか分かりませんもの。

すぐに工務店さんに連絡し、お手間をかけてしまったお詫びをし、塀の解体工事計画を中止にしてもらいました。

【建て子の決意】
塀の共有、ダメ。絶対。

つづく

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